2010年7月16日金曜日

ケータイで医療機器が誤作動するのは都市伝説?

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先日、電車の中でケータイを使っている人を自主的に注意してまわってるおじさんを見かけました。家族など身近な人に医療機器を使っている人がいるのかな…などと思って見ていましたが、ちょっと待ってほしい。このチラホラとしか人のいない電車の中、それは都市伝説だ。

電磁波による影響(Wikipedia)
携帯電話が心臓ペースメーカーに対して誤動作を引き起こしたという事故は、世界中でただの一例も報告されていない。また、日本以外の国では携帯電話使用による心臓ペースメーカーの誤作動の可能性さえ指摘されておらず、公共交通機関で携帯電話の電源オフの呼びかけを実施している地域は世界でも日本のみである。



国が正式に発表している


実は総務省が毎年本件についての調査を行っているのですが、2010年(平成22年)に発表された最新の調査では、心臓ペースメーカ等の植込み型医療機器の動作に影響を与えないことを正式に国が発表しています。

携帯電話端末による心臓ペースメーカ等の植込み型医療機器への影響に関する調査結果(総務省)
平成21年度の調査では、1.7GHz帯及び2GHz帯の周波数を用いる携帯電話端末のうちHSUPA方式を用いて高速なデータ通信を行うものを対象とし、心臓ペースメーカ等の植込み型医療機器としては、現在使用されている代表機器(植込み型心臓ペースメーカ41機種、植込み型除細動器28機種)を対象として調査を実施しました。その結果、 HSUPA方式を用いた携帯電話端末の電波がこれらの心臓ペースメーカ等の植込み型医療機器の機能に影響を与えないことを確認しました。



昔の機種は影響があったの?


ただ、上の報道資料を見ているとひとつ気になる部分があります。

植込み型医療機器の装着者は、携帯電話端末の使用及び携行に当たっては、携帯電話端末を植込み型医療機器の装着部位から22cm程度以上離すこと。


結局影響があるのか、ないのかw
と思ってよくよく読んでみると、過去の調査で影響があるとしていた時期があったのが関係しているという記述があります。そこで平成20年の調査結果を見てみると以下のような箇所がありました。

電波の医療機器への影響に関する調査結果(総務省)
本調査では、植込み型医療機器へ及ぼす影響が最大となるよう、携帯電話端末の送信出力を最大にするなどの厳しい条件で試験をしており、調査結果(最も遠く離れた位置で影響が確認された距離等)を通常の通信状態における携帯電話方式間の比較に用いることは適当ではありません。


実態に則していない調査をしてどうするんだ…。なんだか無理やり影響があるという状態を作り出しているようにも思えます。このような過去の発表が間違いだったと認めるわけにはいかないという事情から、最新のガイドラインが作られているのだとしたら…。


本当の目的はトラブルの芽を摘むこと?


電車などで「通話しないでね」と訴えかけているのは、日本では公共の交通機関で「通話」を行うと迷惑という暗黙の了解があるため、どちらかというとマナー違反防止の目的が大きそうですね。もっと砕いていうと、客同士でトラブルになると会社として対応がメンドイので、その芽を事前に摘んでいるとい方が理解が早いでしょうか。


使わないのがあなたのため


結論から言えば、相当な満員電車で密着した状態でなければ、使用したとしても実質的な影響はないものと思います(個人的な見解です)。

ただし、実際に医療機器を利用している人から見れば、近くで携帯で通話されるのは心理的に不安でしょう。またネガティブな見方ではありますが、正義感あふれる方に絡まれる可能性も否定できません。

そういう意味で、現在の日本では何か事情がなければ、影響の有無にかかわらず利用しないという結論になりそうですね。使うときでも22cm以上離して使えば大丈夫!

あなたのためだから。
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