2012年7月19日木曜日

【求職中】 ともにソーシャルゲームを作っていこう!雇ってやるぞ!という企業さん募集中です。

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フジテレビさんとの契約が先月終了しまして、実はここ1ヶ月ほどは英気を養いつつ、これからのソーシャルゲームの動向を情報収集するなどしておりました。

そろそろ働きだす時だと思い、本日はこのエントリーを書いております。
もし「我こそは!」という企業さんがいらっしゃいましたら、メールなどでご連絡をいただければと思います。

宛名:勝部麻季人(かつべまきと)


主な実績

上にある物が時系列としては新しいです。

フジテレビジョン

  • Yahoo!Mobageで1年以上トップ3に入り続けるタイトルを創出しています。
  • ゲームシステム案作成、UI設計、運営、インフラ…などテクニカルディレクターとしてまた運営などにおいても企画から具体的なディレクションまで行なっています。

スクウェア・エニックス

  • 2008年ごろからソーシャルゲームの企画、開発を行なっています。
  • また同社にてコミュニティサービス、仮想通貨、全社共通IDなどのディレクションなども担当しています。

ネット系ベンチャー企業

  • CTOとして、CGM機能を持った大規模なECサイトの設計、構築、運用などを行なっていました。

リクルート

  • 技術スタッフとして、他社との渉外やプロモーション、社内システムの構築などを担当。当時の30~40%程度の流入増に貢献。
  • 社内表彰も何度かいただいております。


おまかせいただける業務

PC、スマートフォン向けのソーシャルゲームに関する企画」「ディレクション」「エンジニアリング」「マネジメント」まで。幅広く活用いただけます。

新規にゲームを作っていきたいと希望します。既存タイトルの運用は真っ平御免というわけではありませんが、新しい物を生み出し、育てて行きたいという思いがあります。


飛び道具

独自の超軽量MVCフレームワークをオープンソースとして公開中です。
大規模なアクセスがある「もやしもん」の基幹システムを現在も支え続けています。

人柄

よく笑い、よく食べます。

弱点

超長期間の連続したハードワークには向きません。
例えばサービスリリースに伴うデスマーチ後に安定したらタイミングを見て、2~3日お休みをいただき静養するかと思います。
 ※平たくと言うと代休くださいという意図です。

着手可能な日

十分お休みしましたので、明日からでも可能です。
詳細はご相談ください。


勤務形態、勤務地、待遇

  • 原則として週5、一般的な勤務時間
  • 契約形態は相談可
  • 勤務地のこだわりはありません。
  • 現状の報酬額を考慮いただきたく(激安ではありません、すみません)。詳しくはご相談ください。

募集期間

本投稿は 2012/07/19 時点の物になります。
企業さまよりお互いに合致する条件のご提示をいただいた場合には、その時点で締め切らせていただきますことをご了承ください。


メッセージ

残念ながら「ソーシャルゲーム」というと、ニュースなどで報じられている通りあまり良い印象を持たれていない方が多いと思います。また業界内にも金銭を稼ぐための手段としか見ておらず、ゲームとしての楽しさは二の次と考えている方も少なくないと思います。


なぜ現状、このようなことになってしまったのか?
要因は色々あるでしょうが、その最たる物の一つとしてお金を払えば負の要素を取り払えるという手段を取ってしまったからだと思います。


例えば300円払えばレベルが即時上がるアイテムを販売したとします。これはレベルアップに時間がかかる=それが不快というシステムなわけです。むしろレベルを上げる過程はゲームとして楽しいものである必要があるのではないでしょうか?少し言い方が悪いかもしれませんが、ユーザーが「嫌がらせ」をしてほしくないという部分に課金させるというスタンスとも言えます。


経済社会に身を置いている者として、お金を稼ぐ必要があるのは重々承知しています。霞を食って生きているわけではありませんし、パン以外の喜びを知ってしまった今となっては、お金の重要性を軽視しているわけではありません。

しかし、キレイ事でご飯が食べられるのか。


大前提としてですが、どうせ食べるならキレイなご飯がいいじゃないですか。ユーザーから感謝や喜びのメールが届いた時のうれしさをおかずにご飯食べたいじゃないですか。


「ソーシャルアプリ」はもともとSNS上のフレンド同士がコミュニケーションを楽しむための物として生まれました。「ソーシャルゲーム」はその中の一分野にしかすぎません。本来は友だちとの日常を少し楽しくする物だったはずです。

それが世界中でビジネスとして成立すると騒ぎ立てられたことから、ビジネスライクな本来の道を外したゲームが増えてしまったのではないでしょうか。ユーザーはバカではありません。そういった感情が見え隠れする物は敏感に感じ取ってしまうのでしょう。


これから求められるのは「ソーシャルゲーム」を作るのではなく、「ソーシャルアプリ」に立ち返ることでしょう。我々が作るのは「ゲーム」と銘打っているものの、実際には「コミュニケーション」を促進するための「何か」なのです。


大切な友人や恋人とコミュニケーションを取り合う中で嬉しいことってたくさんあります。例えば誕生日に心のこもったメッセージカードをもらったらうれしいですよね。誕生日を覚えていてくれた、たくさんのカードの中から時間をかけて選んでくれて、メッセージを一生懸命考えて、仲の良い人でも実際に渡すときには勇気がいるはず、その勇気を出してくれた…と考えると、自分のために何かをしてくれたことにうれしさを感じるハズです。

逆に言えば、大切な相手には時間をかけて、心のこもった物を贈りたいものです。
そのお手伝いをする代わりに対価をいただくのはどうでしょうか。プロでないと予想もしなかったカードやメッセージの提案というのは価値があると思います。もしかしたら渡し方を感動的な物にするための演出だって提案できるかもしれません。


誕生日は特別な物かもしれませんが…、そうですね、
別れ際にお互いが手を振るだけでも気持ちが通じたことを実感できますよね。頭を抱えているときに大丈夫?と声をかけてくれるだけでも嬉しい気持ちになったりします。作った料理に美味しいと言ってくれると、今度はもっと美味しくしようと胸が踊ります。


このようなうれしい気持ちを増幅するためであれば、それは嬉々として受け入れられると思うのです。そんなゲームのような何かを私は作っていきたいと考えています。


正直、理想論だと思います。
でもね、どうせ食べるならキレイなご飯が食べたいじゃないですか。そんな思いを共有できる企業さんと出会えることを切に願っています。


以上です。
最後までお読みいただきありがとうございます。


ご不明な点、ご質問などあればお気軽にどうぞ。
よろしくお願いします。

2012年7月15日日曜日

FacebookがOpenIDを殺すか

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自社サービスをfacebookログインへ対応する流れが徐々に増えています。
なぜならみんなfacebook使っているから。facebookにログインしてさえいれば、他のサイトへのログインも簡単にできちゃう。しかもIDとパスワードは一つだけ覚えればOK。

サイト側もユーザーの個人情報やfacebook上での様々な操作権限も得ることができる。これまでみたいに自分のところで個人情報を管理する必要はなくなるし、OpenIDでたくさんの認証局に対応するための苦労もなくなる。

うは、良いことづくめじゃないですか!
そんなわけで今後数年をかけてOpenIDは死に絶え、facebookによるログイン認証へと統一されるのではないかというお話です。


OpenIDに至るまでの話し ~ OpenID/Zero

※知ってる人,結論を知りたい人は次の項まで読み飛ばしてOKです。

Webサイト(アプリ)を開発していて常に頭を悩ませるのは、個人をどうやって特定し続けるかという点です。

日本で爆発的に普及したガラケー(フィーチャーフォン)は恵まれていました。
例えばiモードの場合、公式サイトであれば特定の文字列(NULLGWDOCOMO)をURLやページ中に書いておくとドコモがユーザーIDへと自動的に変換してくれました。その後同様の仕組みが一般(勝手)サイトでも提供されるようになります。ここでは深く追求しませんが他キャリアでも同様の仕組みが提供されていました。端末が盗難にあったりするとどうしようもないのですが、これによりユーザーはIDやパスワードから開放されたのです。しかし、このような恵まれた状態はプロバイダが寡占状態にある状態や、特定のプラットフォーム限定でしか実現しません。

一般的なサイトでははるか昔からログインIDとパスワードによってその人を特定するという技術を用いています。認証後は裏側でセッションIDと呼ばれる一意なIDをブラウザに記録します。別のページに移動してもそのIDをブラウザからサイトへ渡されれば、その人が特定できるという仕組みです。
以前はIDとパスワードをずっと引き回す仕様もありましたが、セキュリティホールの温床になることから最近では採用されません。

しかしこのログインIDとパスワードの欠点は、サイト毎に登録しなければならない点です。
セキュリティのことを考えればサイト毎に異なった物を登録したり、複雑なパスワードを入力するのが良いのでしょうが、現実にはすべてのサイトで同じパスワードだったり、暗記できるように簡単な物を利用する人がほとんどはないでしょうか。
■米国で最も多いパスワードは「1234」と「パスワード」
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2571098/3784658
まぁ覚えれないですしね。
利用するサイトが増えてくると、それと比例してIDの数も増えてきます。最近はブラウザが学習して自動入力してくれますが、それでも毎回登録時にパスワードを新しく考えることは面倒ですから同じ物を利用する人が後を絶たないでしょう。これらはいくら啓蒙しても実践できる人はリテラシーの高い人に限られます

そこで登場したのが「OpenID」です。
OpenIDとは、例えばGoogleアカウントでFacebookにログインできるというように、様々なサービスへのログインを一つのアカウントで行えるようにしようという仕組みです。これであれば、たったひとつのIDとパスワードを覚えていれば良いわけですから、いちいちサービス毎に新しいパスワードを考える必要もなくなります。少し難しいパスワードにする人も増えるかもしれません。
※また技術的にパスワードが各サイトに渡らないため、漏洩するリスクを抑えられます。

OpenIDのもう一つの特徴は、自分のサイトを認証局とできる点です。
自分のサイトで発行したIDを使って、他のサイトにログインすることも実現できます。

OpenIDの欠点

そんな素晴らしいOpenIDも実際に運用が始まり、各社が導入するのですが色々と不満点も出てきます。

1. 結局、毎回登録作業が必要

OpenIDにはユーザーの様々な属性情報を取得できる仕組みが用意されています。
しかしこれらの情報の引渡しはプライバシー的な問題で実際に行なっている例は少ないと言えます。そのためユーザーは新しくサイトを利用する際に毎回同じような項目を入力させられる傾向にあります。

確かにIDとパスワードは共通化できたけど、それ以上のことは仕様にはあるけれどそれが実現するのは中々ハードルが高いのではないでしょうか。

2. すべてのユーザーをカバーしきれない

OpenIDを利用するためには、まず最初に認証局のサイトのアカウントを持っている必要があります。しかしながらインターネットユーザー全員をカバーするサイトというのはこのエントリーを書いている段階では現れていません。ということは複数のOpenID認証局に対応する必要があります。もしくは大手サイトのOpenIDと、自サイトの独自IDの両方を用意してやることになりわけです。

これの何が問題かというと、OpenID認証局にできるだけ多く対応しようとすると、認証局の一覧を表示しなければなりません。20サイトも並んでいたら選ぶのも面倒です。そもそもどれを選べば良いのか。もしかしたらそこで登録をやめてしまう人もいるかもしれません。またそれに対する開発コストもかかりますし、保守も必要になってきます。

実はOpenIDにはこのような「ホワイトリスト方式」の他に、OpenIDの認証局として機能していればどんなサイトでも認証するというやり方もあるのですが、こちらは使い勝手が良いとは言えず、セキュリティの観点からも採用するサイトをあまり見かけないのが実情です。

3. 認証以上のことはできない

OpenIDは認証を専門とする技術です。
認証局サイトに対して何らかのアクションを取りたい場合は、例えばTwitterが行なっているようにOAuthという技術を用いることになります(ログインとアクションの両方を行いたい場合はOpenIDとOAuthを併用することになります)。

4. 認証局サイトに依存する

ビジネスに「リスク」はつきもの。OpenIDにもリスクは存在します。
OpenIDでのログインを採用するにあたり、まず考慮しなくてはならないのは、その認証局サイトが閉鎖する可能性があるということです。閉鎖とまではいかなくても臨時メンテナンスを行う可能性は十分あります大々的に巨額の費用をかけたプロモーションを行った日にメンテンナンスをされて機械損失を受けるといったことも考慮しなければなりません。

すでに自サイトを利用しているユーザーが、認証局サイトを退会すると、こちらのサービスも利用できなくなるでしょう。個人情報など本人を確認する術がない場合、引き続き同じアカウントを使い続けてもらうのは難しいかもしれません。


OpenIDで利便性は格段に上がりました。個人的にもすばらしい技術だとおもいます。しかし両手を上げて歓迎するにはまだ早く、課題が残されているのが現実です。


facebook認証で解決するか?

ではfacebookでのログインであればこれらがすべて解消できるのか見てみましょう。

1. 結局、毎回登録作業が必要 ⇒ 原則不要になる

facebookには様々なAPIが用意されています。
例えばユーザー情報を取得するためのGraphAPIでは次のような情報を得ることができます。

  • 基本データ
  • あなたのメールアドレス
  • あなたのプロフィール情報: 説明、アクティビティ、生年月日、学歴、グループ、出身地、趣味・関心、好きなもの、位置情報、質問、交際ステータス、交際関係の詳細、政治観と宗教・信仰、購読している人、購読されている人、ウェブサイト、職歴
  • あなたの記事: チェックイン、イベント、ゲームのアクティビティ、ノート、写真、近況アップデート、動画
  • 友達のプロフィール情報: 説明、アクティビティ、生年月日、学歴、グループ、出身地、趣味・関心、好きなもの、位置情報、質問、交際ステータス、交際関係の詳細、政治観と宗教・信仰、購読している人、購読されている人、ウェブサイト、職歴
  • あなたと共有された記事、チェックイン、イベント、ゲームのアクティビティ、ノート、写真、近況アップデート、動画

もちろんユーザーによって開示して良いと許可されることが前提ですが、それもボタン一発です。すべての情報を得ようとすると、パーミションの取得画面がすごいことになりますので拒否されるかもしれませんが(^^;

それでも主要な項目の大半は手に入ると思われます。あとはそのサイト独自に必要な項目を入力してもらえば良いのです。これはユーザーにとっても楽で嬉しいですし、サイト側もCVRの向上につながるでしょう。
※もし怪しそうなサイトだと感じたり、なぜ必要無さそうな項目まで取るのかと思ったら簡単にキャンセルできます。

2. すべてのユーザーをカバーしきれない ⇒ 世界で最大級

日本国内でも1000万人を突破したと言われ、サイト全体でも9億人と言われています。
■Facebookの月間ユーザー数は1000万人、年内にもmixiを抜き去るか
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/event/fmc/20120319_519798.html
■Facebookの全ユーザーは9億人突破、モバイルは5億人―上場申請書改訂版を提出
http://jp.techcrunch.com/archives/20120423facebooks-amended-s-1-500-million-mobile-users-paid-300m-cash-23-million-shares-for-instagram/

今後は日本国内でもさらに増加していくと思われます。
とくにfacebookはガラケーで、一部機能のみ対応となっているのが足かせとなっていると思われます。そのためスマートフォンへの移行に比例してユーザー数が増えて行くのではないでしょうか。

ちなみに中国にはアカウント数が10億ほどのQQというサイトがあります。
こちらは中国国外での影響度はfacebookほどではないと考えられますが、アカウント数は目を見張る物があります。
■アカウント数が10億を超えるQQとは?
http://www.news320.com/2011/11/132000.html
最近ではネガティブな話題もありますし、MySpaceのように華やかな時代から一気に叩き落されることも考えられますが、今のところ対抗馬が現れていないのが現状でしょうか。
■2011年に入ってユーザー数減少 本家米国で「フェイスブック疲れ」
http://www.j-cast.com/2012/05/08131264.html「FBに疲弊している米国人」も話題になっている。武邑教授も「米国では40代の人たちの多くがFBから撤退している」と説明した。FBは実名制がとられているため、個人的な「しがらみ」を持つ人はプライバシーがむき出しになることへの警戒感からやめてしまうようだ。

3. 認証以上のことはできない ⇒ 様々なソーシャル戦略が利用可能

こちらもユーザーのパーミションを得る必要がありますが,例えば以下のようなことが可能です。
  • あなたにかわって投稿
  • メッセージへのアクセス
  • ニュースフィードへのアクセス
  • Facebookチャットへのアクセス
  • Facebookページの管理
  • SMSの送信
  • イベントの管理
  • カスタマイズした友達リストへのアクセスと管理
  • 友達リクエストへのアクセス
  • お知らせの管理
  • インサイト
  • 広告の管理
  • チェックイン
などなど。
facebook認証にすることによって様々な恩恵が得られます。特にSNSという点が大きいのです。

4. 認証局サイトに依存する ⇒ 依存は強まる

当たり前の話ですが、facebookはいくら巨大になっても公共の物ではありません。私的なネット企業です。

株式公開(IPO)したことにより内部の状況が公開されるようになってきましたが、それでもすべてが公開されているわけではありませんから、今後どのような方針が打ち出されるかは不明瞭と言えます。

もしかしたら「APIの仕様を変更します。みなさん明日までに対応しないとログインできなくなりますよ」と言われたりするかもしれません。また優秀なエンジニアが集まっているとはいえセキュリティホールがあるかもしれません。facebookの致命的なバグによってこちらが被害を受けることも無きにしもあらずです。



今後のログインに何が求められるか

デメリットや今後改善しなければならない点は多いです。
例えばパーミッションの取得画面では、あまり考えずに許可してしまう人が多いと思われます。メールアドレスを引き渡す許可した記憶はないのにメールが頻繁に来て困るなど、後々問題になるケースがあると思います。またfacebookが停止したときに代替ログイン手段や移行手段なども必要かもしれません。

問題はあるものの、やはりこの利便性は一度味わってしまうと中々手放せるものではありません。

もしかしたら将来的にもっと素晴らしい技術が出てくるかもしれません。
もしかしたら別のサイトに取って代わられるかもしれません。

ただ、現状で言うとfacebook認証に軍配を上げざるを得ないかな、とも思うのです。
さらにそれを加速する動きが今秋から見えてくるかもしれません。


iOSとの統合で加速するfacebook

6月11日に行われたAppleの開発者向けイベント「WWDC2012」にて、次期iOSにfacebookをOSレベルで統合すると発表がありました。

■iOS6先行告知『facebook。iOS全体で統合。』
http://www.apple.com/jp/ios/ios6/#facebook世界最大のソーシャルネットワークに参加するのが、これまで以上に簡単になります。しかも、今使っているアプリケーションを開いたままで投稿できます。カメラや写真アプリケーションからFacebookに直接写真を投稿して共有したり、マップ上にいたまま現在地を投稿したり、Game Centerから直接みんなに高得点を自慢したり。手が離せない時には、Siriが代わりに投稿します。Facebookに一度サインインするだけで、あらゆる投稿の準備が完了。Facebookのイベントはカレンダーに取り込まれるので、誕生日やパーティーの予定をうっかり忘れることもなくなるでしょう。さらに、Facebookにいる友だちのプロフィール情報は連絡先アプリケーションに統合されるので、友だちがFacebookでのEメールアドレスや電話番号を更新すると、それらが自動的に反映されます。きっとFacebookでみんなに知らせたくなる新機能です。

iOS5ではTwitterとの統合が行われましたが、非常に活用されているとの発表もありました。facebookも同様に利用されるというのは想像に難くありません。

■Appleが「iOS 6」発表 地図アプリ刷新、Facebook統合など200以上の新機能
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1206/12/news019.htmliOS 5では同様にTwitterが統合された。iOS 5デバイスからのツイートは100億を超え、Twitterに投稿された写真の47%はiOS 5デバイスからだったという。


Appleのこの対応によってさらに伸びていくのか、それとも…。
いずれにしても今後の同行に目が離せません。


フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)デビッド・カークパトリック,小林弘人 解説,滑川海彦,高橋信夫

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2012年7月1日日曜日

「コナミ ソーシャルコンテンツ セミナー」のメモ

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新宿にある住友ホールで6月30日に行われた「コナミソーシャルコンテンツセミナー」へ行って来ました。 その時のメモです。




コンシューマー(家庭用)ゲームを始めとして、アーケードなど様々なジャンルでヒットタイトルを創出しているコナミグループ。

ソーシャルゲームにおいても、みなさんご存知の通りGREEなどで大進撃を続ける「ドラゴンコレクション」を筆頭に、アニメ化もされMobageプラットフォーム上で表彰もされた「戦国コレクション」などのコレクションシリーズなど様々なタイトルを展開されています。


今回は「ドラコレスタジオ」のマネジメントレイヤーの3名が登壇され、組織、コンテンツ、技術の3つの方向からのお話となりました。

■日時 2012年6月30日(土曜) 13:00〜
■場所 新宿住友ホール(新宿住友ビルB1)
  • 13:30 開場・受付開始 
  • 14:00 冒頭挨拶
  • 14:10 ドラコレスタジオ全体戦略 兼吉エグゼクティブプロデューサー 
  • 15:00 ゲーム制作技術について 車田統括マネージャー
  • 15:40 ゲーム運営、企画について 廣田マネージャー 
  • 16:20 会場で懇親会(希望者)
  • 17:00 終了

ドラコレヒットの要因

兼吉エグゼクティブプロデューサー

  • 略歴
    • 入社後メタルギア2サンズオブリバティのプロジェクトに、その後メタルギアのモバイル版(オンライン)、くるりん(Twitter的なもの)、ドラコレ、戦コレなど。
    • 現在は「ドラコレスタジオ」の「兼吉プロダクション」
      (ドラコレスタジオ、各プロダクションについては車田さんがこの後説明されます)

  • ソーシャルゲームに対するクリエイターの意見
    • ドラコレ以前の社内の空気
      • ソーシャルコンテンツ≒ライトゲームという風潮で軽視されていた
      • PS3やPSPなどのコンソールゲームを手がけるクリエイターが、わざわざ手を出す分野ではないという空気を感じていた。
    • 兼吉さん的には
      • ソーシャルゲームがライトに感じるのは見た目だけ。遊ばれ方はコンソール以上にヘビー。
      • 単なるカジュアルゲームとして捉えるのはクリエイターとして非常に危険。

  • (コンソール)ゲームクリエイターに足りていないもの
    • モバイルに対する意識の低さ
      • コンシューマー機とくらべるとスペックが低いため軽視される
      • 視点を変えれば魅力的なプラットフォーム
        • 全国民が1台以上を所有
        • 全端末が常にオンライン
        • 誰でも1日1回以上は使用する
      • 限られたリソースで最良のゲームを作るのがクリエイターの醍醐味
    • 削る勇気
      • コンシューマーゲーム
        • 多くの機能を組み込んでお客様の利便性を向上させる
      • ソーシャルゲーム
        • 余計な機能があると利便性が低下。必要な機能だけを厳選して組み込む必要がある。
        • 長年コンシューマーに携わっていると、機能を削るのは満足度が下がってしまうのでは?という恐怖感が生まれる。しかし携帯自体は利便性がそこまで高くないことを意識する。
        • 「モチベーションフロー」「ゲームフロー」を構築して本当に必要なものを吟味する。
    • スピード感
      • コンシューマーは数年間のプロジェクトが一般的。
        メタルギアは3年程度。長いタイトルは4年物などもある。
      • 開発プロジェクトが多いため、多数の承認プロセスを得ないと着手できない。どうしても開発開始まで長い時間がかかってしまう
      • ドラコレは半ば強引に着手した。
        解決を図っていたら余計に時間がかかる。強引に制作しているうちに意識も変わる。

  • 制作手法
    • すべての画面遷移、仕様書を細かく作成した
      • コンシューマーの手法を踏襲
      • 他のSAPさんはドキュメントを作らないという風潮だったが、当時自分たちが目指しているカードゲームがあまりなかったため、開発者との意思疎通を目的としてドキュメント化を進めた。
    • 製作過程で皆の意見で柔軟に習性
      • ドキュメントはしっかり作ったが、仕様書通りに作る必要はないという考えをスタッフに意識させた。
      • プログラマーやデザイナーなどが良いアイデアを思いつけば、そのまま採用するなど。
    • きっかり三ヶ月でリリースへ
      • 他社SAPさんと同じ条件にこだわった
      • 開発に関わったスタッフが全員、成功を疑わないほどリリース時は全員自信に満ちていた。

  • リリース後の動き
    • 初日は全く伸びなかった
      • 各KPIの初動はコナミの他SNS系のタイトルと比べても鈍かった。
      • 理由は分からないが、カードバトル自体は認知されていなかったのでは…。
      • 自信満々でリリースしたので正直かなりへこんだ。
    • 対策
      • 友達招待による数字が上向く
    • 結果として
      • 3週目で男性1位、4週目で総合1位
      • 低いKPIがひとつもない
      • 「贅肉がなく筋肉のかたまりのようなアプリだ」(by GREE担当者) 


  • なぜコナミは成功したのか
    • グループ内のシナジーが生んだ
      • 特定のジャンルだけではなくバラエティー豊かな
        • タイトル群(恋愛シミュレーションからスポーツなど様々)
        • アーケード、家庭用ゲーム、(遊戯王のような)カードゲーム、コナミスポーツ、カジノ系の事業など
      • グループ内ノウハウを共有する仕組み
        • 開発事例報告会
        • 大規模な社内表彰
    • チャレンジすることが最も重要だという全社的な企業風土。
    • お客様を大事にする姿勢
      • すべての事業で、目先の利益にとらわれないよう徹底
    • 内部リソース主体の開発体制
      • ほとんどの主要タイトルを自社リソースで開発。
      • 自社内にノウハウが蓄積されていき、次のヒットを生み出す際の大きなチカラとなる。

  • 今後のコナミの取り組み
    • 各国に拠点整備を進行中。
      • コンテンツのリッチ化の波に乗り遅れないよう制作スタッフの拡充をおこなっている
    • 現状のゲームモデルにとらわれない新機軸のゲーム開発


ドラコレスタジオの運営体制

車田統括マネージャー

  • 世界一のソーシャルコンテンツスタジオ
    • ドラコレスタジオ制のゲームがや市場に与える影響は国内ではトップクラスだろう
    • 同様に各国のNo1になろうとしている。それを続けることで世界1になりたい。

  • 2012年度方針
    • 国内市場での伸長
        〜 各プラットフォームにあわせたコンテンツ供給強化
    • 海外市場への進出
        〜 国内市場のノウハウをグローバル展開へ活用
    • 新サービスの展開
        〜 従来のコンテンツサービスとは違うビジネス展開。グループのシナジーをいかす

  • ドラコレスタジオ体制
    • 5つの制作プロダクションの下に、制作チームがいる。
    • 全体で600名程度
    • 「兼吉プロダクション」が最大規模

※記憶を頼りに上図を作っているので、細部は異なるとおもいます(^^;


  • ドラコレスタジオの誕生
    • 2011年1月
      • ハドソンの子会社化で完全にソーシャルコンテンツ制作シフト。
    • 同年6月
      • ドラコレAndroid番を皮切りにスマフォ対応の本格化
    • 同年11月
      • ソーシャルコンテンツの制作プロダクションを統括する組織としてドラコレスタジオが誕生。
      • それまでバラバラだった制作チームを、ノウハウの共通化するためにひとつのスタジオにした。
  • 基本指針
    • 受け身ではなく自ら動いて行く
    • プロ意識を盛って取り組む
    • 仕事の線引はしない
    • 情報伝達は簡潔に行う
    • 自分の考えはしっかり伝える

  • マネジメントとスタッフライン
    • マトリクス型の組織(参考)にしている
      (マトリクスという言葉は使われませんでしたが、経営学で言うところのそれでした)

※記憶を頼りに上図を作っているので、細部は異なります(^^;

  • 制作チーム構成
    • 比較的一般的な構成
      • プロデューサー、ディレクター、プランナー、運営、デザイナー、プログラマー、プロモーター、分析
    • チーム規模
      • 初期フェーズ 2〜5名
      • 運営開発フェーズ 10〜30名
      • KPIを見ながら、角度の高いところには人を一気につぎ込む。

  • コレクションシリーズの運営思想
    • お客様対応はプログラマーが直接行なう場合もある。(これについては質疑応答を参照)

  • 制作環境
    • パーテーション廃止
    • PCとキャビネットを持てばすぐに移動できるように
      • 特定ゲームにリソースを集中投下しやすくするために。すぐに席を移動し島を作成することでアサインが簡単に行えるようになった。
    • 会議室
      • 大きなモニター
        • 特になにもないときは意識せずにスタッフが情報に触れられるようにした
          • ニュースを自動で収集し表示
          • 様々なプラットフォームのランキング表示
        • 毎日、朝会で数値(KPI)を表示し、今日の動きを決めていく
    • リフレッシュルーム
      GameBusinnes.jpの記事画像より引用
新しくなったばかりのオフィスも魅力的だ
  • コンテンツの多面展開
    • 今後はコナミグループがこれまで行なってきた事業領域などを活かしていきたい。
      • 家庭用ゲームソフト、ソーシャルゲーム、アーケード、カードゲーム、おもちゃ、ホビー、アニメ、映像、音楽、携帯、オンラインゲーム


ソーシャルコンテンツを支える技術

廣田マネージャー

今回はエンジニアの方の割合が少なかったのもあり、技術的な深い話はありませんでした。
  • 略歴
    • アミューズメント機器のプログラマー
    • コナミは「eアミューズメント」でゲームセンター間をネットワークでつなぐ事業を行なっていた。
    • オンライン系の部署に異動後、ドラコレ担当。
  • システムとは
    • システム = インフラ × アプリ
    • どちらか片方に依存したやり方を取るのではなく常に両方を考える
  • ミドルウェア
    • 一般的なLAMP環境
      • CentOS5、Apache2、PHP5+APC、MySQL(InnoDB, MyISAM)、Memcched
    • その他オープンソースの活用
      • membase、kyotoTycoonなどなど
  • ドラコレのシステム拡張遍歴
    • リリース直後
      • LB x 1
      • Web 2core x 6
      • DB 4core x 6
    • 2週間後
      • LB × 2
      • Web 4core x 8
      • DB 8core x 9
    • 1ヶ月後
      • LB×4
      • Web 8core x 30
      • DB
        • 8core x 49 (クラウド)
        • 8core x 7 (リアルマシン)
      • キャッシュ 8core x 4
    • 3ヶ月後
      • LB × 6
      • Web 8core x 40
      • DB
        • 8core x 66 (クラウド)
        • 8core x 22 (リアルマシン)
      • キャッシュ 8core x 4
    • 現在は非公開。いっぱいある。

  • システム運用のPDCA
    • 障害発生時の基本フローは以下。
障害発生 → 応急処理

再発防止策

システム定例 ← 数値監視
(課題、共有)

システム拡張改変計画 → メンテナンス → 効果検証
    • 数値監視例
      • システム定例では、ディスクI/Oなど常に数値を見て次の対策を練っている。事前に手をうたないとお客様にも迷惑をかけるし、内部のスタッフも精神的につらい。
    • 気をつけていること
      • アプリとインフラの両方を理解した上でベストプラクティスを導き出す(片方だけに依存しない)
      • システムの都合だけで「やりたいことができない」という状態にはさせない。というプライドをもってやっている。

  • 内製技術の社内展開
    • 現場から生まれた実践的なライブラリを他タイトルへ展開
    • ライブラリの完成度向上
    • エンジニア同士の交流が活発化

質疑応答



  • ドラコレを思いついたきっかけ
    • 王道のファンタジー+バトルで作りたかったので、特に難しく考えず王道でい行こうというのが最初の思想。
  • (コンプ)ガチャのはなし
    • 昨今の問題は真摯に受け止める必要があるが、特にガチャに依存しているわけではないので心配はしていない。
    • 露骨な売上よりもゲーム性で勝負をかけるべき。例えばイベント中などでのユーザー同士の交流など。
  • システムの情報共有について詳しく
    • 再発防止策は最終的には属人化せず、マニュアルにする。
    • 新人には議事録を徹底的に読ませている。
  • 問い合わせをエンジニアが答えていると話されていたが、詳しく
    • 一次受けはコナミのセンター
    • 二次受け以降でプログラマーやプランナーにふる。判断はディレクター。
  • プロモーションなどで社内の反発はあった?
    • リリース後にKPIや売上を見せることで実施したので、社内からの反発などは発生しなかった。
    • むしろ企画を通して開発着手までに色々あり時間がかかってしまった点が課題。
  • 海外展開、北米の次は?
    • 次はアジア。12年度中を視野にいれて動きたい。
  • KPIで重要視しているところは?
    • 継続率が1番。それをもとにDAUを上げていく。
  • イベントのスケジュール感などを詳しく
    • プランニング1週間、実装2週間というのもあったが、それだと自転車操業気味。
    • 現状はイベント開発ラインを2本に増やすなどで対応している。
  • 海外ローカライズ、運用など
    • グラフィックのテイストをどうするか迷っているが、まずはこのままのテイストで勝負してみる。
    • UI部分はもう少しリッチなものに。
    • 運用は現地で行うのが理想。ただスピード感的に当初は国内からはじめるかも。
  • ソーシャルグラフ、バーチャルグラフ
    • 国内だとほぼバーチャルグラフが人気。
    • ゲーム自体はバーチャグラフの方がやりやすい(知人に知られたくない)が、今後は変わっていくかも。いまはその舵取りが難しい。
  • デバグ期間は?
    • 開発期間の最後一ヶ月くらい。
  • レアリティの構成比
    • ちょっと今わからないです。
  • 友達招待以外のユーザー増加施策等のプランあった?
    • いざとなったら実弾(プロモ)
    • 当時は自信があったので、バイラル戦略以外はあまり考えていなかった
  • メンバーのモチベーションをどうやってたもってる?
    • 新しい物をつくることに対し、エンジニアはモチベーションが高い。世の中にない物を作っていこうと言い続けてきた。
    • メンバーの個性(趣味、過去)を見てアサイン方針を決めている。
    • プログラマ200人弱に毎日代わる代わる面談しそれぞれの強みを引き出していく。
  • 初期人数
    • 一般的(2−5名)な人数。
    • これ以上の投入人数になる場合はほとんどない。
    • ゼロから作ることはほとんどない。ドラコレスタジオの資産を流用するといった工夫はしているので、少人数でクオリティの高いものが作れるような工夫は常に行なっている
  • 海外展開で、文化の違いによる開発戦略を詳しく
    • 例えばメタルギアは海外を重視しているが、少し変わった作り方をしている。まずアメリカ版を作って、日本にローカライズソーシャルゲームでは正直なところまだ試行錯誤。
    • ディレクションする部隊は少なくとも現地、その地域のカルチャーを取り入れていきたい。(開発はほかの地域でも良いかも)
    • カルチャライズをどの程度やるかはあるが、国内で作ったものがそのまま通用することも十分ありえることを、各国に行って肌で感じている



リンク

今回のセミナーは「GameBusiness.jp」「インサイド」などゲームなどデジタルエンタテインメント系のニュースサイトを運営されている株式会社イードさんが運営をされていました。


連載は終了していますがGameBusiness.jpで同テーマの連載が行われていました。こちらも興味のある方はどうぞ。
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ゲーム会社の総合力とソーシャルの融合・・・躍進するKONAMIのソーシャルコンテンツ(1) コナミ 躍進するKONAMIのソーシャルコンテンツ
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[2012年6月1日 17:05]